劇の役決定

 6年生を送る会に、「劇」をやりたいと言った子供たち。自分たちの自己満足の世界ではなく、表現力を鍛える場として劇を位置づけ、やり遂げることにより、自分自身に自信をもってほしいと願っている。台本を作る力は私にはないので、図書室や町の図書館や本屋で脚本を探すことに。人数が10人しかいないので、一人何役もかねることにして一つの台本に決めた。16日に子供たちと台本の読み合わせをした。子供たちも気に入ってくれ、台本は決定。さていよいよ配役の番だ。なんと主役の立候補がでない。普通は主役の取り合いになるのだが・・・。自信のなさそうな様子がうかがえる。「じゃんけんで負けた人にしたら・・・。」との声まで出るなんて!唖然としてしまう。しかし、ここで負けては子どもは鍛えられない。「劇をしたいといったのは、君たちだ。その劇が成功するかどうかは、やる気と成功させたいという思いが伝わるかどうかだ。主役が決まらないと何も進まない。主役を決めるまでは何も決められない。」と言い反応を見るが、シ〜ン!「どの役をしたいか明日まで考えてくるように。」と言って終わった16日。
17日も主役の希望がない。台詞を言わせてみる。自信のない声。おいおい、先が思いやられる。しかし、やるしかない。こちらがハイテンションになり、何度か言い方の見本をして見せ、練習すると少しずつ台詞らしくなってくる。ようやくしょうへいが桃太郎らしい台詞を言う。教室に思わず「おお〜。」の声があがった。やれば出来るじゃないか。みんなから拍手もわき、やってみようという気になってくれた。ようやく決まり、正直ホッ。主役が決まったら、あとはすんなり決定。休み時間にも友達同士で台詞の練習をしている姿も見られた。いいぞ。ようやく動き始めた4年生の劇である。